Wavesのプラグインはとても良いエフェクターが揃っていますが、ライセンスの管理をしておかないとWaves Centralってわけがわからないということになりがちです。最初にライセンスの管理のやり方、次にWavesのプラグインのインストール方法を解説します。
- Waves Centralでプラグインのライセンス管理をする
- プラグインをインストールするWaves Centralの使い方
- WAVESのプラグインをDAWで使う方法
- Waves Centralでプラグインをアンインストールする使い方
- OSの再インストールをしてWavesのプラグインが行方不明の場合
- Waves Centralもしくはプラグインがインストールできない場合
【追記】
そもそもWaves Centralをインストールできない、プラグインをインストールしたくてもエラーが出るという状況が発生するようです。この記事の最後で解説しているので参考にしてください。
Waves Centralでプラグインのライセンス管理をする
まずはこの項目を読んでください。Wavesのライセンスがどうなっているのか理解しておいた方が良いでしょう。Wavesのライセンス管理はWaves Centralで行います。これからWavesのプラグインを使うひともWaves Centralのインストールが必要です。
Wavesのプラグインは基本的にひとつのデバイスでしか使えません。
最初にプラグインをインストールするときは、ライセンスをWaves Centralでパソコンに移動させてインストールしています。
OSを新しくするときや、他のPCでプラグインを使いたいときは、ライセンスをいったん「Deactivate」する必要があります。
以下の手順でライセンスを管理します。MacでもWindowsでもほぼ同じ操作です。
Waves Centralを開いて「Licenses>Connected Device」を開くとプラグインがインストールされているハードドライブがあると思います。
新しいOSや別のPCで使いたいプラグインにチェックを入れて「Deactivate」をクリックします。
「Deactivate」するとこライセンスがWavesのアカウントに戻されて「Not Activated」に表示されます。
これが再度インストールできる状態のライセンスです。
「Not Activated」にライセンスがない場合は、「Disconnected Device」にライセンスが残っていると思います。
ライセンスをクリックして「I Understand(理解しました)」にチェックを入れれば、「Recover」でライセンスをインストールできる状態に戻すことができます。
ただし、年に1回しかできない(このことを理解した)ので次からは注意するようにしてください。
無事にDeactivateできたら、もしくは、買ってすぐの場合は、WAVES Centralの「Install Products」の画面で「Not Activated」の状態になっていると思います。
Wavesのライセンスは特にMacで使えなくなる可能性
macOSの場合、macOS CatalinaやMojaveで使っていたプラグインは、macOS Big SurやMontereyでは使えません。基本的にはV12がBig Sur、V13がMontereyに対応してます。
そしてmacOS Venturaに合わせて、V14がリリースされました。
Waves CentralはV14に合わせてアップデートされています。
macOS Venturaを使っている場合は、V14しかインストールできなくなりました。
macOS Monteryの場合、V13かV14なら使えますが、V12以前のバージョンは対象外になっています。
特に、V14でM1 Macに対応したため、プラグインの仕様が大きく変わっているので注意してください。
プラグインを購入してから1年以内であれば、追加料金なしで最新バージョンにアップデートすることができます。
WAVESのページの「My Product」から「Get Latest Version」をクリックしていくことでライセンスがアップデートされるので、WAVES Centralでインストールできるようになります。
そして1年以内であれば、アップデートプランを1年間延長することもできます。
ライセンスを買い直すより安いので、この先も使うようなら延長しておくのもいいと思います。
アップデートプランを延長しておくと、このようにV13からV14へのアップデートもできるようになりました。
す。
WavesのライセンスがWindowsでも使えなくなった?
これはWindows10でも考慮しておきたいところで、次のWindows11になれば新たにV13へのアップデートが必要になる……と思いましたが、Windows11を検証してみたところ、V11でもV12でもちゃんとライセンス管理していれば使えていました。
ところが……。
2023年4月のWAVES Centralアップデートで、Windows 11でもV14しかインストールできなくなりました。Windows 10でも同様だと思います。
しかし……Windowsの場合は、システム的には互換性があるはずなので、下にある「Legacy Versions」をクリックすると……
各バージョンのオフラインインストーラーがダウンロードできます。
オフラインインストーラーからインストールすれば、古いバージョンでも使えるはずです。
試してみてください。
どうやら、All Pluginsですべてのプラグインをインストールして、自分がライセンスを持っているプラグインだけをActivateするようです。
プラグインをインストールするWaves Centralの使い方
今からWavesのプラグインを使い始めるひとも、プラグインを再インストールしたいひとも同じ手順になります。
Waves Centralを使ってプラグインをインストールしていきます。
WAVES Centralを起動して「LOG IN」ボタンをクリックします。
WAVESのホームページにジャンプするので、WAVESのアカウントでログインします。
「Continue To Waves Central」をクリックして「許可」をクリックすると、WAVES Centralにログインできます。
ログインできない場合は「Forget password」をクリックすることで一般的な手順でリカバリできます。
ログインができたら「Install Products」の画面を開きます。
自分が持っているプラグインの一覧もしくはバンドルパッケージが表示されます。インストールしたいパッケージが「Not Activated」になっていると思います。
この状態になっていなければ、前の項目を読んで「Not Activated」の状態に戻してください。
インストールしたいプラグインにチェックを入れて「Install & Activate」をクリックします。
これで、プラグインがPCにインストールされるとともに、ライセンスが自分のPCへ移動されます。
インストールが終わったら「OK」をクリックします。
するとこのように「Activated(ライセンスが有効)」と「Installed(インストールされている)」にチェックが入った状態になると思います。
これでインストールは完了です。
あとはDAWや映像加工アプリなどで使えるはずです。
一部のWindowsユーザーで、Waves Centralからプラグインをインストールできない場合があるようです。この記事の最後で解説しています。
WAVESのプラグインをDAWで使う方法
私が普段使っているDAWではMacでもWindowsでも、VST3プラグインのシステムフォルダをオンにすればWAVESのプラグインが使えました。この操作はそれぞれのDAWによって違ってきます。
例えば、MacのLogic ProやGarageBandであれば、Waves Centralが自動的にVST3からAUという形式に変換してくれるので、アプリを起動するだけで使えるようになります。プラグインは「Audio Units>Waves」に入っています。
Wavesのプラグインって素晴らしく良く出来ているので、おすすめのプラグインがたくさんありますが、特にこの記事のコンプレッサーは本当におすすめです。興味があれば以下の記事を読んでみてください。
あと、革命的と言っていいのは「Clarity Vx」ですね。
AIによってノイズ除去が完全にできてしまうというすごいプラグインです。
しかも2023年の1月にM1/M2 Macに対応したので、5分くらいかかっていたノイズ除去が数十秒で出来るようになりました。すごい。
Waves Centralでプラグインをアンインストールする使い方
Wavesのプラグインをアンインストールするときにも、Waves Centralを使います。
「Settings」の画面に「Uninstall」という項目があります。
ここからバージョンごとにざっくりとアンインストールします。
例えばV12のプラグインをアンインストールする場合には、V12を選択してから「Uninstall」をクリックします。
「Successfully uninstalled」と表示されたら完了です。
OSの再インストールをしてWavesのプラグインが行方不明の場合
OSを再インストールしてWavesのエフェクターをどうしたらいいかわからないときは、とりあえずWaves Centralをインストールしてみてください。
そして「Licenses」の画面で「Connected Device」に表示されているようであれば、一旦「Deactivate」します。
それから、Install Productsの画面でプラグインをインストールします。
Waves Centralをインストールして「Connected Device」にプラグインがない場合は、「Disconnected Device」のところにプラグインのライセンスが残っている可能性が高いです。「I understand」にチェックして「Recover」をすればライセンスを戻せます。
ただし年に1回しかできないので今度からはDeactivateするようにしましょう。
- Waves Centralでプラグインのライセンス管理をする
- プラグインをインストールするWaves Centralの使い方
- WAVESのプラグインをDAWで使う方法
- Waves Centralでプラグインをアンインストールする使い方
- OSの再インストールをしてWavesのプラグインが行方不明の場合
- Waves Centralもしくはプラグインがインストールできない場合
Waves Centralもしくはプラグインがインストールできない場合
M1 Macを使っている場合、Clarity Vxが使えない問題がありましたが……。
2023年にV14→V14のままでアップデートがあり、M1やM2のMacに対応しました。
もしM1/M2 MacでClarity Vxを使えないなら、無料でアップデートできるので、WAVESのサイトでアップデートしてください。
アカウントメニューの「My Product」を開くと、「Get Latest Version」というリンクがあると思います、クリックすると無料でM1/M2対応のバージョンにアップデートできます。それから、WAVES Centralでインストールし直すと使えるようになります。
話は変わって、Windowsの場合ですが……。
Waves Centralがインストールできたとしても起動するとエラーとなり、プラグインがインストールできない問題が発生することがあります。これは、WAVESのプラグインのページに記載がありますが、Windowsでユーザ名が日本語の場合に発生していました。
V14が出てしばらく経った2023年は、WAVES Centralのバージョン14.0.8ですが、この日本語アカウントの問題が治ったのかどうか……ちょっとわからなくなっています。
新しく日本ドメインのサポートが出来ていて、少なくともそこには日本語アカウントの問題は記載されていないようです。
ただし……日本語のユーザー名でアカウントを作って検証してみたところ、WAVES Centralのインストールはできますが、V14プラグインのインストールができません。
WAVES Centralは「管理者として実行」すれば、WAVS Centralを起動してプラグインのインストール画面まではいきますが……。
そこから先でエラーになります。
プラグインのダウンロードはできているので、Internet Connectionには問題ないはずですが、その次のアクティベーションでエラーが出ている感じです。
まだ、日本語ユーザー名の問題が残っているのであれば、半角英数字のみのユーザを作成して、そちらでWavesのプラグインをインストールすると解決する可能性があります。
日本語サポートサイトのFAQでも、管理者アカウントを作成してみる、という方法が提案されているので無駄ではないでしょうし、実際、わたしのWindowsアカウントは半角英字のアカウントで、問題なくインストールできています。
簡単に解説しておくと、設定を開いて、「アカウント」画面の「その他のユーザをこのPCに追加」します。
「このユーザのサインイン情報がありません>Microsoftアカウントを持たないユーザを追加する」でローカルアカウントを作成できるので、Wavesのプラグインを使うアカウントを半角英数で作成して、ログインし直すと、Waves Centralでプラグインをインストールできるようになると思います。
他にもいろいろと解決策が提案されているので、日本語のサポートサイトを読んでみてください。
正直、あまり充実しているとは言いにくいのですが、参考にはなると思います。