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【マランツプロ】M4Uは使えるマイクなのかレビュー

Amazon Choiceでおすすめされるコンデンサーマイク「M4U(888M)」。現在かなり売れているマイクですが、このマイクの情報ってほとんどなかったんです。実際に使ってみて、いろいろわかったことを解説していきます。

AmazonのマランツプロM4Uはコンデンサーマイクではない!?

いきなり訳のわからないことを言い出すようですが、このM4Uは正確に言うとコンデンサーマイクではなかったです。

 

一般的にコンデンサーマイクと言うと、マイクとオーディオインターフェイスをケーブルでつないで、ファンタム電源を流して使うマイクを指すと思います。

 

このM4Uはそういう意味でコンデンサーマイクではありません。

正確には「エレクトレット・コンデンサーマイク

簡単に言えば、コンデンサーマイクを簡易化して、ファンタム電源がいらない構造にしたコンデンサーマイクで、安いパソコン用マイクと構造は変わりません。

 

そもそもマランツプロのページに説明がないのかどうかわかりませんが、当時メキシコのページでこのM4Uの説明をちょっとだけ読むことができました。

Marantz M4U | Audio Pro | México

The Marantz Professional M4U is an electret condenser microphone system designed to be used with a personal computer.

  

エレクトレットの個人パソコン用のマイクと書いてありますね。 

 

同じ価格帯のソニーのECM-PCV80Uも同じくエレクトレット・コンデンサーマイクです。

エレクトレット・コンデンサーマイクと書いて欲しいところですが、USBで接続できるのでUSBコンデンサーマイクと言えないことはないかな……というところで、このマイクをレビューしていきます。

AmazonのマランツプロM4Uは使えるマイク?

3,000円という安さなので、これが使えるマイクであれば、なかなかお得な買い物かもしれません。

マランツプロM4Uは先ほど説明したようにエレクレット・コンデンサーマイクなので、直接のUSB給電ではなくM4Uと書かれたDAコンバーターが付属しています。

 

M4U

 

この黒い小箱、要はUSBサウンドカードです。

エレクレット・コンデンサーマイクの出力レベルは小さいので、このサウンドカードで増幅するわけですね。正確にはUSBサウンドカードで電圧をかけてエレクトレット・コンデンサーマイクが動作するようにしています。

ではパソコンにつないで簡易的なアナライザーに通してみます。

ノイズ1

このマイクはAmazonで低ノイズを謳っているので、ノイズが気になるほど出る訳ではありません。それでも結構ノイズが乗っているのはアナライザーに通すとわかるレベル。おそらく実況配信などとりあえず声を撮りたい目的であれば充分に使えると思います。

 

ただわたしの場合、Vtuberの音声入力として使いたいという目的がありました。

もしVtuber用として使うなら、このノイズはかなり邪魔になってきます。

 

試しに持っていたUSBサウンドカードに繋いでみました。 

ノイズ2

すると明らかにノイズが減りました。

ここまでノイズが出ないなら、Vtuber用としても使えます。

使ったサウンドカードはこれです

  

付属のサウンドカードにはちょっと問題もあります。MacBookに音は入力できるのですが、DAWに入力すると明らかに音質が悪くなります。ドライバのエラーが多発しているようで遅延もあってしかも音が割れかけています。ちょっと声の録音には耐えられない音質です

 

Macとの相性が悪いのかCoreAudioあたりの問題なのか不明ながらも、先程のサウンドカードに差し替えれば解決しました。これなら十分にナレーション録りができるレベルの音質になります。

AmazonのマランツプロM4Uの特徴

このマイク最大の特徴は「単一指向型」であること。

単一指向型

環境ノイズを拾わなくなるので、声を録音するにあたっては有利になります。

 

実際に声を録音してみて気がついたのは、低音から高音まで広く撮れるということ。

というのも、声を撮ってみるとこもったような印象を受けるのです。

アナライザを見てみると、200Hz以下を減衰することなく拾っています。

アナライザ

 

これは良いことなのかもしれません。

しかし声を撮る際にはこんなに低音はいらないので、イコライザでローカットすることにしています。

 

加えて、マイクの感度はとても良いです。

逆に言えば、ポップノイズやリップノイズを拾うということになります。

 

ポップガードを使うといいのかもしれませんが、音質に与える影響を避けたいので、口の横から差し込むようにして声を撮っています。これができるのは単一指向性のいいところかもしれません。マイクの使い方で音が大きく変わるので、自分に合う使い方を探すといいと思います。

マランツプロM4Uをオーディオインターフェイスにつないでみた

さて、このマイクをオーディオインターフェイスに繋げばさらなる高音質化ができるのではないか。ワクワクしてつないだところ、音が鳴りません。ゲインを最大にするとノイズは聴こえるのですが、肝心の音声が聴こえません。

どうしたものかとしばらく悩んでいたらこんな記述が…。

 

UR22は一般的なダイナミックマイクとファンタム給電のコンデンサーマイクに対応しております。
コンデンサーマイクはファンタム電源(+48V)仕様のもの以外ご使用いただけません。

ただし、プラグインパワー方式のマイク、エレクトレットコンデンサーマイクにつきましては
必要な電源電圧を確保することができないため、ご使用いただくことができません。

出典:ヤマハ公式HP

 
つまり、USBサウンドカードにつなぐとエレクトレット・コンデンサーマイクであるマランツプロM4Uに電圧がかかり音が出るわけですが、普通のオーディオインターフェイスにはその電圧をかける機能がありません。
 
例外として、エレクトレット・コンデンサーマイクを接続できるオーディオインターフェイスもあるのですが、本来のマイク端子ではなく、単に接続できる端子があるというものになっています。基本的には、オーディオインターフェイスでは使えないと考えたほうがいいでしょう。

まとめ:AmazonのマランツプロM4Uは使えるマイク

AmazonおすすめのマランツプロM4Uはちゃんと使えるマイクです。付属のUSBサウンドカードで、とりあえず声の録音はできると思います。YouTubeの音声や実況配信、ゲームの音声チャットなら問題ないレベルです。

サウンドカードを変えればさらなる高音質化ができます。

 

わたしはこのM4Uを使って、YouTubeの動画の音声収録をしていました。その後、もっと良い音質にしたくなり、オーディオインターフェイスとダイナミックマイク、その後、本来のコンデンサーマイクを導入しましたが、最初のステップとしておすすめできるマイクです。

 

何と言っても3,000円なので、3,000円でこれだけ録れれば充分です。

 

 

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